ホワイトニング
歯本来の輝きを取り戻し、自信あふれる笑顔を作る
白い歯は、清潔感や若々しさの象徴であり、笑顔をより一層魅力的に見せてくれます。
「歯の黄ばみが気になる」「もっと自信を持って笑いたい」
そんな想いから、歯を白くする「ホワイトニング」に関心をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
ホワイトニングは、歯を削ることなく、歯が本来持っていた自然な白さを取り戻すことができる、有効な方法の一つです。
しかし、しろきデンタルクリニックでは、ホワイトニングを単なる美容目的の処置とは考えていません。
歯や歯茎の健康状態、安全性、そして長期的な効果と影響を十分に考慮し、歯科医師の厳密な管理のもとで、慎重に行うべき医療行為であると捉えています。
このページでは、歯が着色する原因から、ホワイトニングの仕組み、そして当院が採用している安全性を重視したホワイトニングについて、詳しくご説明します。
着色・変色の原因
生まれたばかりの歯は白くても、様々な要因によって、年月とともにその輝きが失われていくことがあります。
歯の色が変わる原因は、大きく分けて「外部からの着色」と「内部からの変色」があります。
外部からの着色(ステイン)
歯の表面のエナメル質に、食べ物や飲み物、タバコなどに含まれる色素が付着したり、浸透したりすることで起こります。
- 色の濃い飲食物
コーヒー、紅茶、日本茶、赤ワイン、カレー、ソース、ケチャップ、チョコレート、ブルーベリーなどに含まれるポリフェノールやタンニンといった色素が、歯の表面の微細な凹凸や、エナメル質を覆う「ペリクル」という薄い膜に付着します。 - 喫煙
タバコに含まれるヤニ(タール)は粘着性が高く、歯の表面に茶色く頑固な汚れとして付着します。 - 加齢による着色の蓄積
長年の食生活や嗜好品の影響で、これらの着色物質が徐々に歯の内部(象牙質)まで浸透し、歯全体が黄ばんで見えるようになります。
これらの外部からの着色は、日常の歯磨きだけでは完全に落とすことが難しく、歯科医院での専門的なクリーニング(PMTC)である程度除去できますが、歯の内部に浸透した色素までは取り除けません。

内部からの変色
歯の内部構造の変化や、体の状態によって歯の色が変わる場合です。
- 加齢による象牙質の変化
歯の最も外側にあるエナメル質は半透明であり、その内側にある「象牙質」の色が透けて見えています。象牙質はもともと黄色みを帯びていますが、加齢とともにその黄色みが濃くなっていきます。また、エナメル質も年齢とともに摩耗して薄くなるため、より象牙質の色が透けやすくなり、歯全体が黄ばんで見えるようになります。 - 歯の神経(歯髄)の変化
むし歯が進行したり、歯を強くぶつけたりして歯の神経が死んでしまうと、歯に栄養が行き渡らなくなり、時間とともに歯が内側から黒ずんだり、茶色っぽく変色したりすることがあります。 - 薬剤の影響(テトラサイクリン歯)
歯が形成される時期(お母さんのお腹の中にいる胎児期から8歳くらいまで)に、テトラサイクリン系の抗生物質を服用した場合、その副作用として歯に色素が沈着し、灰色がかったり、黄色や茶色の縞模様が現れたりすることがあります。 - フッ素症
フッ素の過剰摂取(高濃度のフッ素が含まれる飲料水を長期間飲用するなど)によって、歯の表面に白い斑点(白斑)や茶色いシミができることがあります。 - エナメル質・象牙質形成不全
生まれつき、歯の最も外側のエナメル質やその内側の象牙質がうまく作られなかった場合、歯がもろくなったり、変色したりすることがあります。
これらの内部からの変色の場合、ホワイトニングの効果が出にくい、あるいは全く効果がない場合もあります。
特に、神経のない歯やテトラサイクリン歯に対しては、通常のホワイトニングとは異なるアプローチが必要になることがあります。
歯を白くする「ホワイトニング」
ホワイトニングは、歯の表面に付着した汚れを落とす「クリーニング」とは異なり、歯そのものの色調を、歯を削ることなく、化学的に明るく(白く)する方法です。
ホワイトニングのメカニズム
ホワイトニングには、主に「過酸化水素」または「過酸化尿素」を主成分とする薬剤が用いられます。
これらの薬剤が歯の表面からエナメル質や象牙質の内部に浸透し、化学反応によって歯の中に沈着している着色物質(有機物)の構造を分解します。
色素の構造が細かく分解されることで、光の乱反射が起こり、結果として歯が白く見えるようになる、というのがホワイトニングの基本的な仕組みです。
クリーニング(PMTC)との違い
歯科医院で行うクリーニング(PMTC:プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)は、専用の器具やペーストを用いて、歯の表面に付着した歯垢、歯石、ステイン(茶渋やヤニなど)を除去する処置です。
クリーニングによって歯の表面の汚れが取れるため、歯本来の色が現れて白くなったように感じることがありますが、歯そのものの色を漂白するわけではありません。
ホワイトニングは、このクリーニングで取り除けない、歯の内部の色素に作用して歯を白くします。
より効果的なホワイトニングを行うためには、まずクリーニングで歯の表面をきれいな状態にしておくことが推奨されます。
ホワイトニングの種類と、当院が「ホームホワイトニング」を選ぶ理由
歯科医院で行われるホワイトニングには、大きく分けて「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」の二つの方法があります。
オフィスホワイトニング
歯科医院内ですべての処置を行う方法です。
比較的高濃度のホワイトニング剤を歯の表面に塗布し、特殊な光(レーザーやLEDなど)を照射して薬剤の効果を高め、短時間で歯を白くします。

【メリット】
- 歯科医師・歯科衛生士が施術するため安心感がある。
- 1回~数回の通院で効果を実感しやすい(即効性がある)。
- 自分で行う手間がない。 【留意点】
- 薬剤の濃度が高いため、知覚過敏(歯がしみる症状)が出やすい傾向がある。
- 効果の持続期間が比較的短く、色の後戻りが早いことがある。
- ホームホワイトニングに比べて費用が高くなる場合が多い。
ホームホワイトニング
歯科医院で患者様専用のマウストレーを作製し、ご自宅でそのトレーに低濃度のホワイトニングジェルを入れて、毎日一定時間(通常1~2時間程度)装着する方法です。

【メリット】
- 低濃度の薬剤を使用するため、歯や歯茎への刺激が少なく、知覚過敏が出にくい。
- ゆっくりと時間をかけて白くしていくため、薬剤が歯の内部まで浸透しやすく、白さが長持ちしやすい(後戻りしにくい)。
- ご自身のペースで、目標の白さまで調整しやすい。
- オフィスホワイトニングに比べて費用を抑えられる場合が多い。 【留意点】
- 効果を実感できるまでに時間がかかる(通常2~4週間程度)。
- 患者様ご自身で毎日継続して行う必要がある(自己管理が重要)。
- マウストレーの装着に違和感を覚える場合がある。
デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法です。
それぞれの利点を組み合わせることで、短期間で効果を出しつつ、白さを持続させることを目指します。
当院が「ホームホワイトニング」を選択する理由
しろきデンタルクリニックでは、様々なホワイトニング方法がある中で、原則として「ホームホワイトニング」を採用しています。
その理由は、以下の点を重視しているからです。
- 安全性への最大限の配慮
ホームホワイトニングで使用する薬剤は、オフィスホワイトニングに比べて低濃度です。そのため、歯の神経や歯茎への刺激が少なく、知覚過敏などの副作用のリスクを最小限に抑えることができると考えています。私たちは、効果よりもまず安全性を第一に優先します。 - 歯への優しさ
高濃度の薬剤は、一時的に歯の表面構造に影響を与える可能性も指摘されています。時間をかけて穏やかに作用するホームホワイトニングは、歯に対する負担がより少ない方法です。 - 効果の持続性(後戻りの少なさ)
急激に白くした歯は、色が元に戻る「後戻り」も早い傾向があります。ホームホワイトニングは、時間をかけて歯の内部からゆっくりと白くしていくため、得られた白さが比較的長持ちしやすいという利点があります。 - 患者様がコントロールできる
ご自宅で、ご自身のペースで進められるため、目標とする白さをご自身で確認しながら調整することが可能です。「白くなりすぎるのが心配」という方にも安心して取り組んでいただけます。
もちろん、ホームホワイトニングにも時間はかかりますし、患者様ご自身での継続的な努力が必要です。
しかし、私たちは、安全性と確実性、そして長期的な視点でのメリットを総合的に判断し、患者様にとってより負担が少なく、安心して取り組めるホームホワイトニングを主体とすることが最善であると考えています。
当院のホームホワイトニングへのこだわり
ホワイトニングは、手軽に行えるイメージがあるかもしれませんが、薬剤を用いて歯の色を変化させる医療行為です。
安易な自己判断や、歯科医師の管理外で行うことは、思わぬトラブルを招く可能性があります。
当院では、患者様が安全かつ安心してホワイトニングに取り組めるよう、以下の点にこだわっています。
歯科医師による厳密な診査・診断と管理

ホワイトニングを開始する前には、必ず歯科医師がお口の中を詳細に診査します。
むし歯や歯周病、ひび割れ、知覚過敏などがないかを確認し、ホワイトニングを行っても問題ない状態かどうかを判断します。
(むし歯や歯周病がある場合は、ホワイトニングの前にそちらの治療を優先します。)
また、詰め物や被せ物の有無、神経のない歯の有無などを確認し、ホワイトニングでどの程度の効果が期待できるか、限界はあるかなどを評価します。
ホワイトニング期間中も、定期的にご来院いただき、歯や歯茎の状態、色の変化、副作用の有無などを歯科医師が責任を持ってチェックし、適切なアドバイスを行います。
メリット・デメリットのわかりやすい説明
ホワイトニングによって歯が白くなるというメリットだけでなく、考えられるデメリットや副作用についても、事前に正直に、そして詳しくご説明します。
例えば、
- 一時的に知覚過敏(しみる症状)が出ることがあること。
- 詰め物や被せ物の色は白くならないため、治療後にそれらとの色の差が目立つようになる可能性があること。
- 神経のない歯やテトラサイクリン歯など、効果が出にくい歯があること。
- 効果の現れ方や目標とする白さには個人差があること。
- 時間とともに色の後戻りは必ず起こること。
などを十分にご理解いただき、ご納得いただいた上で治療を開始します。 「こんなはずではなかった」という事態を避けるため、私たちは患者様への丁寧な情報提供を非常に重視しています。
自然で健康的な「白さ」の目標設定
ホワイトニングで目指す「白さ」は、単に「真っ白」にすることではありません。
不自然なほど白い歯は、かえってお顔全体の印象の中で浮いてしまうこともあります。
当院では、患者様本来の肌の色やお顔立ちとの調和を考え、自然で健康的、そして清潔感のある白さを目標とすることをおすすめしています。
治療前には、歯の色見本であるシェードガイドを用いて現在の歯の色を確認し、患者様のご希望を伺いながら、目指す白さのゴールを一緒に設定します。
治療中も定期的に色調をチェックし、目標に近づいているかを確認しながら進めます。
患者様専用の精密なマウストレー(カスタムフィット・トレイ)

ホームホワイトニングの効果と安全性を高める上で、マウストレーの精度は非常に重要です。
当院では、患者様一人ひとりのお口の形に合わせて、精密な歯型採り(またはiTeroによるデジタルスキャン)を行い、歯列にぴったりと適合するカスタムフィット・トレイを作製します。
これにより、
- ホワイトニングジェルが歯面全体に均一に行き渡り、色ムラを防ぎ、効果を高めます。
- ジェルがトレーから漏れ出し、歯茎に付着して刺激を与えるのを最小限に抑えます。
- 装着時の違和感を軽減し、快適に使用していただけます。 市販されているような簡易的なマウストレーとは、フィット感も効果も全く異なります。
安全性と効果のバランスを考慮した薬剤選択
使用するホワイトニングジェルは、安全性と効果が臨床的に確認されている、信頼性の高い製品(当院では主にGC社製などを採用)を選択しています。
薬剤の濃度も、患者様の歯の状態や知覚過敏の有無などを考慮し、適切なものを処方します。
健全な歯への影響も考慮した慎重な判断
ホワイトニングは、歯を削らずに白くできる優れた方法ですが、薬剤が健全な歯質に対して長期的に見て全く影響がないとは、現時点では断言できません。
そのため、当院では、ホワイトニングの必要性や、どの程度の白さを目指すのかについて、患者様と十分に話し合い、歯の健康を第一に考えた慎重な判断を心がけています。
審美的な要求度が非常に高い場合を除き、過度なホワイトニングや、不必要と思われるホワイトニングはお勧めしていません。
あくまで、健康な歯を維持することを最優先に考えています。
輝く白い歯で、もっと素敵な笑顔を
歯の色が明るくなるだけで、お顔全体の印象は驚くほど変わります。
ホワイトニングは、そんな変化を手軽に、そして歯を傷つけることなく実現できる、魅力的な方法です。
しかし、安全に、そして確実に効果を得るためには、歯科医師による適切な診断と管理が不可欠です。
しろきデンタルクリニックでは、患者様の歯の健康を第一に考え、安全性に最大限配慮したホームホワイトニングをご提案しています。
ホワイトニングに関する疑問や不安、どんな小さなことでも構いません。
まずはお気軽にご相談ください。
丁寧なカウンセリングを通じて、あなたにとって最適な方法を一緒に考え、自信に満ちた、輝く笑顔を手に入れるお手伝いをさせていただきます。